乳がんの症状と検診

乳がんは検診による早期発見で5年相対生存率は80%超え

がんは発生部位に関係なく、発見が早ければそれだけ治癒する確率も高くなります。しかし、すい臓がんのように体の深部に発生するがんは自覚症状がほとんどなく、また画像診断でも検出が困難なこともあるため、必ずしも早期発見できるわけではありません。

乳腺外科で医師に相談

一方、自分の目で見て触れることができる乳房は、月1回の自己検診を行うことで、クリクリとした痛みを伴わないしこり、皮膚のひきつれ、凹凸、血の混じった乳頭分泌物などの乳がんの初期症状を早期に発見することができます。

自己検診で発見されるしこりは2cm程度とある程度、がんが大きくなっていますが、自覚症状が無い場合でも、市区町村の乳がん検診でマンモグラフィーや乳腺エコーなどの画像診断を受ければ、石灰化(がんで見られるカルシウムの沈着)、触診ではわからない微小なしこりを発見することができます。

乳がんは、肺がんや肝臓がんに比べると生存率が高く、主要ながんの中では生存率が最も高くなっており、5年相対生存率は80%を超えています(国立がん研究センターの統計より)。この背景には、乳がん検診の普及や画像診断の進歩によって、がんが早期に発見される機会が多くなり、がんが進行する前に治療を受けることができるようになったこと、手術、化学療法、放射線療法、ホルモン療法などの治療法が確立されたこと、がん細胞だけをターゲットにする分子標的薬の開発が進んでいることなどが関係しています。

そんな乳がんでも、発見が遅れると完治は難しく、命にかかわる事態となります。日本国内の乳がん検診の受診率は、無料クーポン券の配布やピンクリボン運動などの啓発活動により40%を超えましたが、それでも欧米諸国の70%という数字に比べると大きな差があります。

近年の乳がん検診は、医師による視触診とマンモグラフィーを組み合わせて行うところが多くなっています(マンモグラフィーは必須)。マンモグラフィーの導入により、がん細胞が表層に留まっている非浸潤がんや初期の浸潤がんの段階で発見し、早期の治療を行える患者さんが増えました。

一昔前の乳がんは、進行度に関係なく乳房やリンパ節の切除が行われましたが、現在は早期発見できれば最小限の切除範囲で済みますし、リンパ節も残すことができます。早期発見のためにも、40歳を過ぎたらがん検診を受診するようにしましょう。


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